電気の経済学~お金から考える原発と自然エネルギー」大島堅一氏講演 [原発(講演会)]
7月14日(木)に行われた、立命館大学教授の大島堅一さんの講演会。
平日なのでいけませんでしたが、のどから手が出るほど私が聞きたかった講演です。
5月14日の『原子力発電が一番安いと信じている方へ』の日記でも書きましたが
原子力が一番コストが安いと政府は発表していますが、それは予想の段階で、
実際にかかったコストを計算すると
原子力→10.68円
火力→9.90円
水力→3.98円
(単位は円/kWh)
と、大島さんの研究では「原子力は、一番コストがかかる」と発表されています。
(しかも、この計算には事故の被害と補償額は入っていません)
これを見て、その根拠がはっきり分かりました。
計算方法については00:33:15頃から見てみてください。
政府の発表(電事連計算)は、財政支出(国民の負担分)が入っていなかったのです。
今まで私たちがどれだけ騙されていたか・・・
すごく分かりやすいお話なので、必見です。
--------------------------
お話から分かったこと。
①エネルギー対策費の
一般会計(予算)⇒ほとんど(10割)が原子力
特別会計⇒7割が原子力
で、自分たちのお金(税金)が今まで原子力に偏重してきたことは
推進体制をなくさない限り、ずっと続くということ。
②再処理にかかる費用
⇒0.51円/kWhかかるということ。
※これは一世帯あたり(月間467kWhとして)、240円/月、知らないうちにとられています。
この価格は明細票には書かれていません。
太陽光賦課金はH23.4月から明示されているのに、です。
「太陽光賦課金」が取り入れられるとき、ひと月100円ほどの料金でどれだけ反対の声が多かったか
それに比べて、ゴミの後始末の費用については、知らないうちにとられているのです。
そりゃ、ほとんど国からの税金でまかなえるのだから、
電力会社にとって原子力はとても都合のよい発電方法なのでしょう。
で、もし原発を止めたら、電力はどうするのかという質問もありますが、
「それはピーク電力の問題です。(すべての電力の問題だと話をすりかえられやすい。)」とのこと。
あと、気になる自然エネルギーのコストについて
①ドイツで電気料金は上がったのか?
⇒ドイツは再生可能エネルギーを取り入れたことによって、
「電気料金はある程度上がったが、電気料金の中で再生可能エネルギーが寄与する部分は
たった12.5% 他の要因の方が大きかった。」
とのこと。
②再生可能エネルギーの導入にかかる費用について
ドイツでは⇒6500億円(60ユーロ少し)
それに比べて
日本の原子力予算⇒6500億円(4000億円+再処理費用2500億円)
とほぼ同額だというのが驚きでした。
イギリスなどヨーロッパでは、上記の大島先生の考えが常識なので、
こういった話をしても当たり前のこととして聞く人は少ないとのこと。
そもそも日本のように原子力に補助金は出ないし、
もっとも、原子力に経済性はないという理由からエネルギーに取り入れる割合が少ない。
そうです。
なんだか日本の政策能力のなさと、自分の今までの無知さに
まじまじと落胆させられた気がします。。
再生エネルギーの固定価格買取制度、この法律を通すのは今しかない。
これを逃したら普及しなくなる恐れがあると思います。
価格がどうこう言うより、、、
”人類が永久に生存する間、核のゴミで人類に影響が出ない”という確かな保証もない原子力。
もはや原子力発電に未来はない、と改めて感じました
大島堅一氏のツイッター⇒http://twistar.cc/kenichioshima/faved
平日なのでいけませんでしたが、のどから手が出るほど私が聞きたかった講演です。
5月14日の『原子力発電が一番安いと信じている方へ』の日記でも書きましたが
原子力が一番コストが安いと政府は発表していますが、それは予想の段階で、
実際にかかったコストを計算すると
原子力→10.68円
火力→9.90円
水力→3.98円
(単位は円/kWh)
と、大島さんの研究では「原子力は、一番コストがかかる」と発表されています。
(しかも、この計算には事故の被害と補償額は入っていません)
これを見て、その根拠がはっきり分かりました。
計算方法については00:33:15頃から見てみてください。
政府の発表(電事連計算)は、財政支出(国民の負担分)が入っていなかったのです。
今まで私たちがどれだけ騙されていたか・・・
すごく分かりやすいお話なので、必見です。
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お話から分かったこと。
①エネルギー対策費の
一般会計(予算)⇒ほとんど(10割)が原子力
特別会計⇒7割が原子力
で、自分たちのお金(税金)が今まで原子力に偏重してきたことは
推進体制をなくさない限り、ずっと続くということ。
②再処理にかかる費用
⇒0.51円/kWhかかるということ。
※これは一世帯あたり(月間467kWhとして)、240円/月、知らないうちにとられています。
この価格は明細票には書かれていません。
太陽光賦課金はH23.4月から明示されているのに、です。
「太陽光賦課金」が取り入れられるとき、ひと月100円ほどの料金でどれだけ反対の声が多かったか
それに比べて、ゴミの後始末の費用については、知らないうちにとられているのです。
そりゃ、ほとんど国からの税金でまかなえるのだから、
電力会社にとって原子力はとても都合のよい発電方法なのでしょう。
で、もし原発を止めたら、電力はどうするのかという質問もありますが、
「それはピーク電力の問題です。(すべての電力の問題だと話をすりかえられやすい。)」とのこと。
あと、気になる自然エネルギーのコストについて
①ドイツで電気料金は上がったのか?
⇒ドイツは再生可能エネルギーを取り入れたことによって、
「電気料金はある程度上がったが、電気料金の中で再生可能エネルギーが寄与する部分は
たった12.5% 他の要因の方が大きかった。」
とのこと。
②再生可能エネルギーの導入にかかる費用について
ドイツでは⇒6500億円(60ユーロ少し)
それに比べて
日本の原子力予算⇒6500億円(4000億円+再処理費用2500億円)
とほぼ同額だというのが驚きでした。
イギリスなどヨーロッパでは、上記の大島先生の考えが常識なので、
こういった話をしても当たり前のこととして聞く人は少ないとのこと。
そもそも日本のように原子力に補助金は出ないし、
もっとも、原子力に経済性はないという理由からエネルギーに取り入れる割合が少ない。
そうです。
なんだか日本の政策能力のなさと、自分の今までの無知さに
まじまじと落胆させられた気がします。。
再生エネルギーの固定価格買取制度、この法律を通すのは今しかない。
これを逃したら普及しなくなる恐れがあると思います。
価格がどうこう言うより、、、
”人類が永久に生存する間、核のゴミで人類に影響が出ない”という確かな保証もない原子力。
もはや原子力発電に未来はない、と改めて感じました
大島堅一氏のツイッター⇒http://twistar.cc/kenichioshima/faved
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なるほど、目からウロコです。
こういう話を主婦層や独身の友人にすると、
なぜか「どっかの回し者?」みたいな目で
見られるのが凄く悲しいです。
なぜ皆自分たちに関わることなのに興味をもてないのか、
不思議でたまりません。
このyoutubeあとでじっくりみさせていただきます。
by もももんがが (2011-07-19 17:11)
CO2対策という屁理屈もまかり通っていますが、
原子力発電そのものだけでなく、付随する活動
(原発ゴミの輸送に関わる排出量などが一例)を考えると、
これまた火力発電の方が◎ってことにもなるんです。
お役所が出してくるデータは都合の良いように
「前提条件」などが誤魔化されて出てきます。要注意です。
もちろん経済面でも、こんなに賠償金もかかるし、
それは東電に限ったことではありません。
カネでは始末のできない子どもの健康や未来、
人間の生活というものがかかっています。
自分の自治体の運営が補助金がなくなるときつい…
そんな自分勝手な言い分で続行するのはどうもこうも…。
by tomomame (2011-07-19 23:51)
もももんががさん
数字ってある意味言葉以上のことを物語りますよね。
こういった細かい数字を計算し、正確に分析した結果って、
誰がどう計算しても同じになるし、変えようのない事実です。
感受性があれば、普通は興味を持つんでしょうけどね・・・
若い人たちは自分のことで精一杯なんでしょうか。
by yuki-.- (2011-07-22 00:42)
tomomameさん
そうですね。
もちろん、経済性やらお金のこと以上に、
事故が発生した場合の被害の大きさ、人の健康、命がかかっていることなど
もはや原発に未来はありませんよね。
推進派に有利になるよう、これまで多くの矛盾が行われてたんだなと思います。
原発は再処理するかしないかで、コストは大きく変わるそうです。
しかもMOX燃料は12兆かけて、9000億円しかエネルギー得られないという事実・・・
なんでこんなばかばかしいことするんでしょうね。
by yuki-.- (2011-07-22 00:49)